この記事では「レガートのハネ具合」についてご紹介しています。
シンバルレガートのハネ具合は長くジャズミュージシャンの中で議論されています。
レガート一つでアンサンブルが良くも悪くもなるからなんですね。とても重要です。
スイングのシンバルレガートはテンポによってどこにスキップビート、裏のビートを持ってくるかで効果が変わります。
それぞれの効果と特徴を掴んで、レガートのアップグレードをしてみましょう!
速い&遅い テンポの相対的なイメージ
音符表記ではスウィングは以下の様に表される事が多いです。
バウンスさせるために、ウラの8分音符を3連の3個目として変換していますね。
しかし!テンポによっては3連の3個目だと上手く機能しません。
速さによってウラの音符が変わるという事です。
基本的には
- 速くなるほどウラの音符がオモテに近づく = ハネなくなっていく
- 遅くなるほどウラの音符がオモテから離れていく = ハネてくる
殆ど感覚でプレイされている場合も多いですが、意識して出来るとそのテンポで心地よいレガートを得られることにつながってきます。
ハネ具合を音符にする
ハネ具合の調整を音符に当てはめてみましょう。
テンポ別の傾向も表にしてみました。
あくまでも自分の基準なので、人によってはやり難く感じるかもしれませんが、目安とお捉えください。
表の被っている部分はどちらにでも捉えられるテンポ帯で曖昧になりやすいとも言えます。
一番実践しやすいのは16分音符にハネ具合を持ってくるレガートです。
100〜150程のミドルテンポでは3連のままだとモサッとしがちです。
少し後ろにズラしてシンコペーションのフックを強調することでスピード感を損なわずにプレイしやすいです。
5連符の5つめは特殊に感じるかもしれませんが、16分と6連の間のニュアンスが得られ、ミドルテンポでは間延びしすぎず、かつ急かしすぎない絶妙なレイドバック感が得られます。
この他には2拍7連のレガートがあります。
日本ジャズドラマーの巨匠、森山 威男さんが提唱していたとされますが、ハットの後ろにレガートの2打目が来るので安易に使い難いレガート位置ですね。何より2拍7連を身体に馴染ませるまでに時間がかかりそうです。
気持ち良い場所は時による
気持ち良い場所はその時々の状況によって違う…と言ってしまえば終わりですが、好みやアンサンブルによって当てはまるハネ具合は異なります。また、頭の音符をずらしたりすることでも後ろのハネ値は変わってきます。
今回はスウィングのハネ具合を例にしましたが、16分のハネたファンクもハネ値は拘られますね。
一つの目安として今回の記事が参考になれば幸いです!